3月13日(金)、私たちは5名の第4期生を見送る「卒業パーティー」を執り行いました。
今回は、準備から当日までの温かな軌跡を振り返りながら、パーティーの様子をご報告します。


卒業生がもじゃくんと共同制作した「かけはしの旗」

日常の延長にある「お祝い」への準備

​毎年その形はさまざまですが、私たちが大切にしているのは「準備のプロセスそのもの」をこどもたちの居場所で進めることです。

居場所でボランティアさんと一緒に何気なく始めた輪飾りづくり。
「ありがとう」とスタッフに声をかけられ、当日には自分の作った輪飾りが会場を彩るのを目にしたある子。
「こんなに素敵な会場になって、きっと卒業生も喜ぶよ〜」とボランティアさんが嬉しそうに話す姿に、和らいだ表情を見せてくれました。

また、ボランティアさんが歌の伴奏を練習していると、ある子が楽譜をめくりやすいようにテープで補強してくれる場面も。
「これで本番も慌てずに演奏できるよ。ありがとう」と声をかけると、その子は少し照れながらも誇らしげに見えました。

こうした日々の積み重ねの中で、「今年は誰が卒業するの?」と卒業生を気にかける声も自然と生まれていきました。

日常の延長線上で自然と形になってきた「卒業パーティー」が、「おめでとう」の気持ちをいっそう盛り上げていく――そんな、かけはしらしい時間が流れていました。
卒業パーティーのプログラムにきれいな字を書きたいと、筆で練習を重ねる子
みんなで作ったペーパーフラワーが、居場所いっぱいに飾られました

涙と笑顔が溢れたパーティー当日

​当日は、卒業生自らが司会を担当するユニークな卒業パーティーになりました。その卒業生は、かけはしの夏祭り、ファンミーティング、クリスマスパーティーなど、さまざまな場面で司会を務めてきた子。
今回も「卒業生入場!」と自身の入場を高らかにアナウンスし、その子らしさが光るスタートとなりました。


​卒業証書授与では、代表の「もじゃくん」から一人ひとりへエールが贈られ、共に過ごした日々を鮮やかに思い出すひとときとなりました。かけはしでは、卒業パーティーに欠席した子への卒業証書も読み上げます。その子と過ごした時間を思い出し、”卒業”という節目をみんなで大切にしています。

ボランティアさん制作のメッセージムービーには、日々の活動写真や感動的なBGM、スタッフやボランティアさんからの言葉が流れ、会場のあちこちで思わず涙をぬぐう姿が見られました。

卒業パーティーの途中から司会を担当したのは、小学3年生の子。自ら「司会をやってみたい」と話してくれました。事前の打ち合わせで、プログラム名を話すことを練習していましたが、ムービーが流れているときに、もじゃくんのところへ行って小さな声で「話したいことがあるからこの後にアドリブで話していい?」と聞いてきました。もじゃくんは「もちろん!」と即答。その子は、堂々と自分の言葉で卒業生へのお祝いのメッセージを話していました。その子の自主性、卒業生への思い、凛とした姿に感動しました。きっと卒業生の子もその子の姿を見て、これからの行事も「司会は大丈夫」だと安心したのではないかと思います。先輩から後輩へと”継承”していくことの素晴らしさを感じる瞬間でした。


最後は、卒業生が「楽しい雰囲気で笑って卒業したい」と選んだサザンオールスターズ『100万年の幸せ』を会場全員で歌いました。会場全体は温かな一体感に包まれました。
長文の卒業証書授与
在籍する子から卒業生へ。花束の贈呈
在籍する子が卒業生にお祝いの気持ちを伝えました
卒業を祝う乾杯


卒業生からの贈り物

「かけはしは安心できる場、経験ができる場、自分のペースで地に足をつけて活動できる場」​今回の司会を務めてくれた卒業生からは、こんな力強い言葉がありました。​さらに、もじゃくんと二人で制作した「かけはしの旗」を寄贈してくれました。
ほかにも、ダンスを披露してくれる子、差し入れを届けてくれる子など、それぞれの形で感謝を伝えてくれる姿がありました。

旗を制作している日に、卒業生の子が「かけはしは愛と優しさに溢れた場所」と表現してくれました。しかし本当に優しいのは、こうして自分たちの門出に感謝を届けてくれるこどもたち自身なのだと、改めて胸が熱くなります!

​別れを惜しみつつも、次のステップを見据える卒業生たちの瞳には、希望と決意が宿っていました。

在籍している子たちも、飾り付けや照明、プログラムの執筆、カメラマン、卒業生に代わって司会の一部などを担当し、みんなで作り上げた最高の送り出しの場となりました。

​最後になりましたが、ご多忙の中ご参列いただいた「いずみ野地域ケアプラザ」様、「泉区役所こども家庭支援課」様、誠にありがとうございました。地域の皆様の支えがあるからこそ、こどもたちの活動の輪が広がっています。


​卒業生のみんな、卒業おめでとう!
新しい場所でも、あなたらしく歩んでいけるよう、これからもずっと応援しています。
在籍する子が撮ってくれた記念写真
トンネルをつくって送り出しました


写真・文=松本 裕美枝(かけはしライター)