こどもたちがクリスマスを楽しみに待っている12月の半ば、月一回開催されるかけはしの料理講座「つくって食べよう」では、クリスマスランチをつくりました。いままでの「つくって食べよう」ではメインの食材を決めて、こどもたちがそれぞれ自分のつくりたい料理をつくる活動を進めてきました。今回は、参加したこどもたちで手分けをしてひとつのランチプレートを完成させました。

クッキーにデコレーションしています
ポテトサラダ調理中
集中してじゃがいもを切るこどもたち
たくさんの鶏肉をひっくり返す作業は大変でした
カップケーキ作り。ちあき先生のお手本を真剣に見る様子
全員が揃うまで待ちました
 クリスマスランチのメニューは、ピラフ、グリルチキン~お好きなソースを添えて〜、ポテトサラダ、揚げポテト、カップケーキ。ポテトサラダと揚げポテトのじゃがいもはかけはし畑で収穫されたじゃがいもです。

 「鶏肉切りたいひとー?」「じゃがいもをマッシャーで潰したいひとー?」など、スタッフの呼びかけに応え、こどもたちは調理に取り組みました。鶏肉を一口大に切る工程では、ほとんどの子が初めてお肉を切りました。「皮の部分が切りにくいから気を付けて」「猫の手でお肉を押さえた方がいいよ」などの大人の声かけを聞きながら、包丁やキッチンバサミで丁寧に切り分けました。

 中でもこどもたちが熱中していたのはカップケーキづくり。フードコーディネーターちあきさんのデモンストレーションを見つめ、わくわくした気持ちが満ちあふれました。思い思いにクッキーをアイシングでデコレーションし、果物や生クリーム、スポンジ、ポッキーなどをカップに入れるこどもたち。自分のお気に入りのデザインをめざして、真剣な表情でした。生クリームの泡立ても人気で、電動泡だて器を使ってみたい子、手で泡立てたくて交代しながらチャレンジする子もいました。自然な形で、年下の子の調理を補助したり、譲り合ったり、小さい子と遊んであげたりする姿も見られました。 

 みんながテーブルに揃い「いただきます」のあいさつでクリスマスのランチパーティーが始まりました。料理が美味しく、何度もおかわりをしていました。ある子は「美味しすぎていっぱいおかわりしちゃった」とにっこり。こどもたちの笑顔とおしゃべり、美味しい食事で、終始穏やかな時間でした。

 今回はじめて、手分けして1つのランチをつくりあげ、みんなで揃って「いただきます」をしました。協力して完成した料理だからみんなで食べようという場になったように思います。

 これまでのような「自分がつくりたい料理をつくる活動」、今回のように「やってみたい工程を選びながらみんなで力を合わせて料理をつくる活動」、どちらも面白さや学びがあります。活動方法をこどもたちと相談しながらすすめ、調理を通して今後も自分の興味が広がったり、友達と楽しさやうれしさをわかちあったり、食事からパワーをもらったりする経験を積み重ねていきたいと思います。

 また、わくわく農園の活動によって、種芋を植えるところから調理して食べるところまで一連の活動を体験することができました。ボランティアのみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。

写真・文=松本 裕美枝