田植え体験から2ヶ月。かけはしのこどもたちが植えた稲は、すくすくと育っています。
天王森泉公園のご協力のもと、田植えは6月1日に行われました。こども3名、保護者、ボランティアさんスタッフが参加。秋には稲刈り、年末には餅つきが予定されています。
こどもたちは3人とも初めての田植え。地下足袋を履くのも初めてでした。
天王森泉公園のスタッフさんに稲の植え方を教わり、田んぼに入ろうとするものの……なかなか決心がつきません。先にボランティアさんやもじゃくん(かけはし代表)が田んぼに入りました。「ヒヤッとして心地いい。ゆっくり歩けば、転ばないですみそうだ」という話を聞いて、少しずつこどもたちも田んぼに足を踏み入れました。
一度田んぼに入ってしまえば、さまざまなところに興味が湧きます。早速オタマジャクシを見つけた子は、田植えより先にオタマジャクシの観察を始めました。小さなえびを発見し、嬉しそうに報告する子の姿も見られました。
「お米を植えるのって大変なんだね」
「食べるのは一瞬なんだけどね」
お米の話、オタマジャクシの話、他の生き物の話、秋の稲刈りの話をしながら、苗を丁寧に植えていきました。
かけはしは、区画の中の10列ほどを担いました。30分ほどで苗を植え終わると、天王森泉公園の方々が手づくりの梅ジュースをごちそうしてくれました。甘酸っぱくて冷たい梅ジュースはのどごしが良く、疲れた体に染みわたりました。「田植え楽しかったひとー?」もじゃくんの問いかけにこどもたち全員の手があがりました。「秋の稲刈りや冬の餅つきも参加するよ!」ある子が期待に満ちた表情で教えてくれました。
7月末は田植えをした時と比べ茎が増え、青々とした元気な稲に成長していました。天王森泉公園のスタッフさんにお聞きしたところ、もう少しで小さくて白い稲の花が咲くそうです。
田植えは、普段何気なく食べている食事について、作り手の気持ちを考えるきっかけになりました。新しい体験はこどもたちの五感を刺激し、その先の興味につながることがあります。かけはしはこどもの興味が広がった時に、一緒にその先を楽しむことを目指しています。
写真・文=松本 裕美枝(かけはしライター)