「オンラインで繋がって、マリオカートで遊びたい」
友達と楽しみたいというこどもの提案から、マリオカート部(略して、マリカ部)ができました。
ゲーム機を使って遊ぶ活動は、マイクラ部に続き2つ目です。
マリカ部の活動が始まると聞いていたのですが、マリカ部を楽しみにしているはずのこどもたちの姿はなかなか見えません。
マリカ部はどこでやるのかなと思っていると、Zoomが立ち上げられ、次々とこどもたちの名前や顔が画面に映し出されました。
かけはしのこどもの事情や家庭の事情はさまざま。まなべるいばしょに来ることが難しい子もいます。
オンライン上で友達になり、Zoomを使って実際に会話を楽しみながら、家からも参加できるように試みたところ、地域ケアプラザに3人のこどもとボランティア、オンラインでは6人のこどもが参加しました。
マリオカートをオンラインで遊ぶためには、準備が必要です。
提案した子が率先して準備を進めました。フレンド申請なども含めアンケートをスタッフと作成。SNSを使ってかけはしの保護者から回答してもらいました。
活動当日は、打ち合わせをした後に、1ラウンド目がスタート。
みんな夢中です。Zoomを通して、家で遊んでいる個々のようすが見られました。
応援したくてオンライン参加した子は、チャットで「頑張れ!」「頑張れ!」と友達を応援するメッセージを何度も送っていました。
マリカ部はこどもたちの様子をみながら、月1回のペースで活動をしていく予定です。
参加したいときに参加したいこどもたちで活動する、自由な活動です。
今回の試みで、居場所に来れない子が、友達と関わりたい気持ちをもって自分で参加し、普段繋がれていなかった友達と知り合うきっかけになりました。
一人でゲームをすることとは一味違った、温かなやりとりが見られました。
来月もたくさんの人の参加をお待ちしています。
さて、来週の月曜日は祝日で、かけはしはお休みです。
「かけはしに来るようになってからは休みが嫌なんだよね」と、ある子が話をしてくれました。
そんな話をした後「電車で一緒に帰ろう」と、その子は友達を誘っていました。
相鉄線のダイヤを調べて、乗車予定の電車の到着時刻、降車駅の到着時刻、乗車予定の相鉄線の型式を確認していました。
自分らしく、人とのつながりを少しずつ広げるこどもたちの姿が増えてきています。
写真・文=松本 裕美枝(かけはしライター)